パイプのけむり  團伊玖磨・全仕事   トップ頁へ   著作目次へ
書  名 価 格 編 者 発行所 頁数 寸  法
エスカルゴの歌 580円 團 伊玖磨 朝日新聞社 252 150×175×17
 初版:1972.12.15 0095−254060−0042
「エスカルゴの歌」は、昭和24年(1949)から昭和39年(1964)の15年間の三浦半島での生活の中の出来事を綴ったもので美しい三浦半島の自然、動物や鳥や、海の生物との共存の中で得た体験を心温まる筆致で描いたものです。
 前半の14編「湘南博物誌」は、
「湘南時事」に掲載されたもので、後半の「五線の内外」は、「近代文学」、「文芸春秋」、「文芸朝日」、「婦人口論」、「文春漫画読本」「嗜好」、「あまから」に執筆、掲載されたものです。
 「再刻に当たって、内容に手を入れるか入れないかを僕は随分迷った。・・・・・・しかし、これらの改定を僕は一切しないことに決めた。
 書き改めだしたら、要するに、全部が全部を書き改めなければ気が済まなくなり、そんなことをすれば、「エスカルゴの歌」が「エスカルゴの歌」でなくなってしまうからに他ならない。現在が現在であるように、過去は過去であり、然し、過去というものが、現在の頭脳で認識されるものでない以上、過去は過去であると同時現在の一部を成しているのに決まっているからである。」と、仰っているように初版が改定されていないことの重要さは、團さんの足跡を辿るときその貴重度が一層明確になるのです。今となると「パイプのけむり 」のプロローグとなった貴重な著作です。
 タイトルの「エスカルゴの歌」は、作曲という仕事が、譜面の上で這いずっているエスカルゴに似ているから命名したとあとがきにありますが、エスカルゴの軌跡というより、正確で緻密な楽譜からは、機械図面か、回路図のように見えて仕方がありませんでした。(早崎日出太)
No 項目名 頁数 掲載誌 掲載日 備考
01 まえがき 1 1972.秋
02 うみがめ 9 湘南時事 浦島太郎の歌、亀の産卵
03 龍舌蘭 19 湘南時事 祖父の事と龍舌蘭の生い立ち
04 エスカルゴ 26 湘南時事 パリのこと、エスカルゴの飼育とサトウハチロー
05 石鯛釣り 37 湘南時事 磯釣りの醍醐味
06 44 湘南時事 動物の交尾、食物としての肉について
07 あさがおかい 52 湘南時事 オペラ「聴耳頭巾」、アサガオ貝と他の貝について
08 山菜と野草 60 湘南時事 山菜・野草の料理、おならでの演奏
09 66 湘南時事 祖父と大膳職、鯛の料理と種類
10 のすり 72 湘南時事 映画音楽の仕事、チベットの「タキン」と「のすり」
11 タイド・プール 80 湘南時事
12 むじな 89 湘南時事
13 大洞窟 99 湘南時事
14 のり 106 湘南時事
15 横須賀線 123 湘南時事
16 売韻業 135
17 蛇交記 143
18 デ・ラックス 150
19 パッション・ジュース 157
20 伝書鳩 166
21 アンディーブ 173
22 動物園 179
23 アーティチョーク 186
24 191
25 198
26 ホワイト・クリスマス 208
27 ロンドンのうなぎ 218
28 鼓手の思い出 230
29 初版あとがき 245 1964.春 八丈島樫立の書斎